「小さいことは気にしない」。じつはこれ、健康を守るうえでとても大切なことだと思う。今までさんざん「自分の体の声を聞く」「体とじっくり向き合う」なんてことを書いてきたので、それと逆のことを言っているように聞こえるかもしれない。けれども、繊細さとおおらかさは、決して相反することではないのだ。
「日本に来た20年前には、『養生』という言葉さえ知らない女性が多かったのに、今はみんなとても健康に気を配っていることに感心します」というのは、北京出身の中医、邱紅梅先生。しかし、その「気の配り方」には少し気になる点があるという。
「例えば、『冷やしちゃいけない』とどこかで教わると、それが強迫観念のようになって、この酷暑の中でもカイロをおなかに当て、かえって体調を崩してしまったり、極端な菜食で栄養失調になったり……。それは本当の養生ではないよ、と言うのですが、なかなか本意が伝わらず、歯がゆい思いをすることがあります」(邱先生)
「中庸」、つまり、過不足がなく偏りもないことをよしとする中医学では、「健康法の実践」も過ぎたるは及ばざるがごとし、と考える。健康という概念も、数値で「どこからどこまでは健康」と決まっているわけではなく、虚弱な人も頑丈な人も、その体なりのバランスがとれていればよしとされる。このユルさ加減が、私は好きだ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100901-00000002-health-soci
