■公演で延ばした摘出手術 再発…「命には限り」痛感
俳優の佐藤B作さんが胃がんだと医師に告げられたのは、舞台の全国ツアーの直前だったという。それから半年間、病を抱えて舞台に立ち続けた。ツアー後、胃の摘出手術を受け、テレビや舞台に復帰した佐藤さんの心にあるのは、いつも上演を心待ちにする全国の観客と次の舞台。4月から始まる『無頼の女房』に向け、けいこに励んでいる。(文・牛田久美)
「定期検査はしておいた方がいいよ」。歌舞伎俳優、中村勘三郎さんのこの一言がきっかけでした。平成19年秋、新橋演舞場で共演したときのこと。この2年、検査をしていなかったと気付き、受診し、がんと知ったときは信じられませんでした。体力も十分でよく眠れる。その後、腫瘍(しゅよう)が消えたと言われました。
ところが翌年2月、雪の舞う札幌まで医師が来てくださって、「すぐ手術を」とおっしゃる。腫瘍は消えていなかったのですね。でも旅公演に穴を開けるわけにいきません。脚本家、三谷幸喜君の新作は人気が高い。月会費でさまざまな作品を楽しめる演劇鑑賞会が、各地で準備をしてくれています。
4月29日、すべての公演を終えました。翌々日の5月1日、手術。
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