抗がん剤「ネクサバール」を投与された肝がん患者らに、肝不全や肝性脳症の副作用報告が相次いでいるとして、厚生労働省は18日、製造販売元のバイエル薬品に添付文書の「使用上の注意」を改訂するよう指示した。発売から1年7カ月で死亡12件を含む36件の報告があり、投与後の慎重な観察が必要だとしている。
厚労省によると、ネクサバールは末期の腎がん、肝がんに使われ、08年4月の販売以来、今年10月までに国内で約5500人に投与された。
このうち肝がん患者を中心に、肝不全で7件、血液中のアンモニア濃度が上がり意識障害などを起こす肝性脳症で28件、両方の併発で1件の副作用報告があった。
肝不全や肝性脳症は肝がんの悪化でも起きるが、投与後4?5日以内に死亡したケースも4件あり、発症が早まる可能性があるという。このため添付文書に、投与の際の血中アンモニア値検査や、意識障害への注意を促す事項を加えるよう求めた。【清水健二】
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